青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

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always641.jpg シリーズ3作目。

 大ヒットした過去2作を、私は全く評価していませんでした。

 ヒットする理由はわかるのですが、こうした映画がもてはやされることに違和感と危機感を覚えたものです。

 平成になって十数年、バブル崩壊後の混乱と不安の中、自信を失いつつあった私たちが昭和を懐かしく振り返られる過去としてとらえ始めていたタイミングで、VFX技術を駆使してかつての街並みを再現した「ALWAYS 三丁目の夕日」が発表され、多くの人々が郷愁にかられたのは当然のことのように思われます。
 特に第1作の昭和33年という時代設定がよかったのでしょうね。戦後の復興期から「もはや戦後ではない」と自信を取り戻しつつあった昭和30年代前半の日本の情景には、現在の私たちがとうの昔に無くしてしまった未来に向かっての夢や希望が満ち溢れていたように思います。そのシンボルが東京タワーであり、皇太子ご成婚であり、東京オリンピックであったのではないでしょうか。また、テレビ・冷蔵庫・洗濯機が(いわゆる『三種の神器』)が普及し始めたころの興奮に満ちたエピソードは、どこの家庭や街々にも共有できる思い出であり、何かしら勇気と元気とぬくもりを与えてくれる魔法の話題であると思います。
 だから、映画製作技術の進化によって当時の様子をこれでもかというほど見事に、またサービスたっぷりに蘇らせたこの作品がヒットしないわけがないというものです。まさに「待ってました!」とばかりに受け入れられるのは必然というべきものです。

 私たちはこれまでも過去を美しくコーティングして振り返ってきました。「懐かしのメロディー」「TV探偵団」「あの人はいま」等々。そして、昔は良かったなぁと何故か穏やかな表情を浮かべて、しばしの間の現実逃避・・・。それで、ちょっと元気を取り戻すのでしょうね。だから、それはそれでいいんだと思います。

 でも、前2作を私は素直に受け入れることができなかった・・・。

 なんか、薄っぺらな感じがしたんですよねぇ。映画というよりも見世物ような感じがして・・・。もう一つ肝心の物語に共感できなかったんです。「過去が振り返りたいのなら、当時の映画を見ればいい。」なんて考えてもいました。それに、「こんな、きれいにコーティングされて何が懐かしいだ!昔はもっと汚かったし、臭かった・・・。」なんて。作り物の過去に、何とも違和感がぬぐえなかったわけです。

 しかし、今回はあまりそうしたことが気になりませんでした。この映画の景色に慣れてきたせいもあるとは思うのですが、物語がしっかりとしていたからかもしれません。
 堀北真希が演じる「ろくちゃん」の恋と須賀健太が演じる「淳之介」の成長を通して、鈴木家と茶川家を取り巻く人間模様が丁寧に描かれていました。おなじみの出演者もそれぞれに役者として充実しているのでしょうね、みんなのびのびとそれぞれの役を演じ切っていました。特に、須賀健太や小清水一揮の二人が好青年に成長していたことが、身内の子たちの成長のようにうれしく感じたのは、やはりシリーズ作品の良い所でしょうか。そういえば、主演の吉岡秀隆も「男はつらいよ!」シリーズで私たちに成長の様子を楽しませてくれていました。この映画、いよいよ“寅さん”のように国民的な映画になっていくのでしょうか。
 
 そして、特筆すべきは堀北真希ですね。彼女が演じる「ろくちゃん」は、素朴で純情で可憐で頑張り屋という、あの頃を知っている私たちの世代が思い描く理想的な女の子だと思うのです。その役を、見事に演じきっている。これは、できそうでなかなかできることではないと思います。彼女あっての「ALWAYS 三丁目の夕日」ではないでしょうか。

 他に、森山未來はやっぱり素晴らしいです。彼がスクリーンに出てくると、グッと締まるように思います。決して男前じゃないのにこれほどの魅力を持っているのはなぜか?役者としての“何か大切なもの”を彼は持っているのでしょうね。

 今回は、なぜか素直に泣けて笑えました。私の気持ちが弱っていたのか(笑)、映画の完成度が高かったのか・・・、きっと後者だと思います。唯に懐かしさを売りにするのではなく、日本人としての大切なものを思い出させてくれた今回の物語に、私は共感できました。これなら、次作を期待してしまいます。素直に(笑)。

 さて、次作は「万国博覧会」でしょうか?

 もしそうであるならば、名作「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲」との勝負ですね。

 期待したいと思います。

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