青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

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gran1.jpg 私が物心ついた頃に、クリント・イーストウッドはすでに銀幕の大スターであり、(ちょっとダーティーな)ヒーローでした。「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」等のマカロニ・ウエスタン。「ダーティーハリー」シリーズ。私が映画に夢中になり始めた頃の作品「ガントレット」。その後、監督としての評価を高めていった「ミスティック・リバー」「ミリオンダラー・ベイビー」等の数々の名作。最近では、やはり「硫黄島からの手紙」が印象深いですね。TVのロードショー番組で山田康雄さん(イーストウッドの声優はこの人!)の声で観ていた少年時代から現在に至るまで、これほどまでに長く、世界中の人たちを楽しませ尊敬されている役者は、現役では彼をおいていないのではないでしょうか。彼こそ生きる伝説であり、永遠のヒーローだと思います。

 そんなイーストウッドの新作が、これまでの彼自身の作品の中で最高の興収と評価を得ているというのだからすごいですね。これが俳優としての引退作だという話もありますが、この映画を見る限り、まだまだ、現役です。もっともっと役者としてのイーストウッドが観たいと思いました。

 物語は、朝鮮戦争に従軍し、退役後は自動車工として働き、2人の子供を育て、妻に先立たれた頑固で偏狭な男と、隣りに引っ越してきたモン族(ラオス)の家族との出会いと別れということになるのでしょうか。

 アメリカの中西部の街では、いろんなルーツを持つ白人・黒人・ヒスパニック・アジア系といったあらゆる人種の人たちが、それぞれのテリトリーを守りつつ対立しながら暮らしています。アメリカの現実なのかもしれませんが、偏見に充ちた差別的な空気が充満していて、これでは銃を持たずには生きていけないのかなぁ・・・と考えてしまいました。

 イーストウッド演じるコワルスキーもポーランド系の白人であり、有色人種に対する偏見に充ちた頑固な爺さんといった感じです。さらには、偏狭な性格から息子たち家族からも疎んじられ、妻亡きあとビールと愛犬しか愛せない孤独な老人です。ただ、やたら強い。若くはありませんから腕力で・・・というのではなく、自己の正義感に対する絶対的な信念というか、とにかくブレません。そこが嫌われるところでもあり、最大の魅力でもあるわけですが。

 コワルスキーの言葉はとても辛辣です。そして、とても差別的です。この年代のアメリカ人(白人)の一般的な姿なのでしょうか、一点の曇りもなくモン族の人たちを馬鹿にしています。虫けらを見るが如くにです。あまりに堂々としたその姿に、腹も立ちませんでした。(笑)

 でも、腹が立たなかったのはやはり理由があったのです。それは、アジア系の人たちなどマイノリティーに対して注ぐ、監督イーストウッドの眼差しが、あくまで優しいのです。コワルスキーがモン族の姉弟との交流を通して変容していく様は、”我々は間違っていたのではないか・・・”という、同世代の白人に対するメッセージのようにも見て取れました。イーストウッド監督の弱者に対する眼差しは、とても優しい。これこそが、彼の信念なのでしょうね。

 そして、ラスト。

 いいですねぇ。ジワーッと涙があふれてきました。

 本当の強さとは何か。本当の優しさとは・・・。真のヒーローを演じ、描き続けてきたクリント・イーストウッドが、彼の映画人生で辿り着いた結論がこれなのかと思いました。

 そうですよね。この結末しか、考えられません。

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