青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

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 チャウシェスク政権下のルーマニアの様子を垣間見ることが出来たという意味では、面白かったかなと思います。でも、ひとつの物語として観たとき、果たしてパルムドールを獲るほどの何かがあるかといえば、???となってしまいます。
 当時のルーマニアでは妊娠中絶は非合法であったようです。(今はどうなんでしょうか?)だから、相当無茶な形での中絶が闇で行われていたようです。そうした時代の闇の部分を描こうとしているのかというと、どうもそうではなくて、あくまでそうした時代に生きた女性達の、いわば青春映画だと思います。そのように考えると、特筆すべき目新しいものはなかったかなと思うわけです。
 ただ、ワンシーンワンカットで淡々と描いていく演出は、主人公の生理的な部分までもスクリーンに焼き付られたみたいで、中絶とそれにまつわるさまざまな出来事の中で揺れ動く女性の心理がじわりじわりと伝わってきました。日常生活の出来事は、それが死につながる事であったとしても、案外淡々としているものですよね。だから、こういう演出の邦画グッと迫ってくるものがあると思います。

 それなりに見応えがある映画でした。でも、期待が大きかっただけに、「これがパルムドールか・・・」と考えてしまいました。

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