青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

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 優しい映画ですねぇ。物語も、音楽も、演技も、色調も・・・、みんな優しい。これ以上優しすぎるといやらしくなるけれど、とても心地よく、この家族の日々を見守ることが出来ました。
 
 北乃きいが素晴らしいですね。もし、我が青春の日々に彼女のような同級生がいたら・・・なんて、ふとどきなことを考えつつ、あの時代にしか感じることが出来なかった微妙な心の揺れ動きを、少し思い出しました。なんか切ないなぁ。(笑)

 そして、この物語のもうひとつの主役である家庭というもの。そこにある幸福感と危うさと・・・。食卓の風景を中心にさりげなく描かれている一コマ一コマが、実は壊れやすくて壊れにくいという矛盾に充ちたその本質を、見事に浮き彫りにしているように感じました。
 特に何も起こらない淡々とした展開が退屈だという観客もいるとは思いますが、家庭とはそうしたものであり、そのような淡々としたものの中に起こる小さな出来事の積み重ねが、気がつけば大きな変化を生み出したり、ある瞬間の大転換につながるものだと思うのです。そうした視点に立ってこの映画を観れば、とても丁寧に家庭というものを描いた佳作であると評価することができると思うのです。

 この映画を観て、我が家庭を、私自身を振り返り、少し心のゆがみを整えてくれたように思います。

 音楽もいいですね。小林武史のピアノが見事に物語を支えています。そして、エンディングの「くるみ」。このMr.チルドレンの歌をバックにした映像は、音楽が映像にとって最高のパートナーであることを証明しています。このシーンでの北乃きいの演技が、本当にいい。彼女の表情に我々は救われ、明るい未来への予感に胸を熱くすることが出来ます。

 やっぱり、日本映画はいいですね。このようなまだ観ぬ秀作がきっとあるだろうという期待に、心躍る思いがします。

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