青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

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 「かもめ食堂」の荻上直子監督が、初めて作った長編映画。脚本も荻上監督自身のものです。

 その町の少年は、みんな”吉野刈り”という髪型をしていた。それがこの町のしきたりであり、神聖にして犯すことの出来ない伝統であるとみんなが信じている。そして、そのカットをするのがバーバー吉野である。ある日、この町に東京から茶髪の少年が転校してきた。その日から、この町の歯車が少しずつ狂い始め・・・。

 伝統とは何か?自由とは?・・・・そして流行とは。

 かつて、私の住む街では中学生になると坊主頭になるのが当たり前でした。みんなそれが嫌で嫌でたまらなかったのですが、誰も逆らうことが出来ません。学校だけでなく、家庭も地域もそうすることが正しいと信じていた時代です。教師たちは、坊主頭の素晴らしさをもっともらしく語り、挨拶代わりに髪の長さをチェックする・・・。体制に反抗的な連中は、髪を伸ばすのではなく剃り込みを入れることで敢然と自己をアピールしたりして(笑)、今思えば本当に喜劇そのものです。
 しかし、ある学校で坊主頭に”待った!!”がかかりました。「子供の人権を無視している。」というわけです。開明的な?お母さんたちの意見だったでしょうか、ともかく坊主頭強制反対キャンペーンが一気に広がり、次々と頭髪自由化宣言が各中学校で発表されました。まぁ、昨日まで後生大事に守ってきた規則ですから「明日から伸ばしてもいいよ。」なんてことも言いにくいので、「生徒会からの意見を尊重して」等と苦しい言い訳をしながらの自由化でしたが、とにかく中学生たちは坊主頭から解放されたわけです。
 今、教育の見直しが叫ばれていますが”坊主頭の復活”を叫ぶとどうなるでしょうか。まぁ、集中砲火の批判を受けるでしょうね。人権蹂躙だとかなんだとか。とにかく、そんな規則をみんな必死に守っていたわけです。たった15年ほど前まで・・・。
 この映画を見てそんなことを思い出しました。
 「伝統は時代とともに消えていく。そして伝説になっていく。」
 伝説になるかどうかはともかく、時代とともに変わっていくのがこの世の中であり、それはほとんどの場合”開かれていく”ことにつながっているように思います。
 自分の時代に終止符を打つことは、とても勇気がいることだと思います。でも、誰かがその役を引き受けなくては。この映画は、そんな勇気と自覚を、ちょっと持たせてくれたように思います。

 荻上直子監督の映画はとても優しいですね。そして、優しさの奥にある意志の強さを感じます。”優しく微笑むその人は、背筋がしっかりと伸びている”、そんな感じです。
 次回作が、本当に楽しみです。

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