青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

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sonomati5.jpg 阪神・淡路大震災から15年目にあたる2010年1月17日の夜に放映されたNHKドラマ「その街のこども」。何となく見たそのドラマは、その後、私の心の奥深いところで何かを囁き続けていました。きっと、そういう人が沢山いたのでしょうね。その年の秋「その街のこども 劇場版」として、全国公開されました。

 そして、明くる2011年の3月11日。まさかあのような大地震と大津波に日本がのみ込まれるとは…。今日現在の死者は15,822人、行方不明者が3,926人。この中に救える命はなかったのでしょうか…。

 今、私のように被災地から遠く離れた地に住んでいた者が神戸の街を歩くとき、震災当時のことを思い起こさせるものはほとんどありません。驚嘆すべきスピードで復興が成し遂げられたと思います。
 しかし、現地にあって被災から復興を経験された人たちにとって、これまでの道のりがどのようなものであったのか。正直、全くわかりません。これまで、分かろうともしていなかったようにも思います。「久しぶりに行ってみると、神戸の街が昔のようにきれいになって…。」こんな言葉を、現地の方々はどのような思いで聞かれるのでしょうね。
 だから、見事な復興などとは簡単に口にすることはできません。また、震災の傷跡が見られないなども…。
 また、そうしたハード面だけではなく、心の問題としてこの15年を振り返った時、想像を絶する様々な出来事があったんだろうなと思います。でも、そのことも全く考えることができていませんでした。今、神戸の街を歩く人たち。そして、かつて神戸の街を歩いていた人たち。当たり前のように日常が過ぎ去っているように見えるけれど、ひとりひとりの心の中にはさまざまな思いがあって、今なおけりがついていないことだっていっぱいあるんだろうと思います。
 阪神・淡路大震災は決して歴史上の出来事ではありません。今もなお続いている問題なのです。そんな当たり前のことを、この作品は教えてくれました。

 東日本大震災から7か月が過ぎようとしています。被災地から遠く離れた地で安穏と生きている私に、現地に住む人たちのことの何がわかるというのでしょう。何にも分かっていないんです。そして、何もできていない…。

 そんな私に、この作品はいろんなことを語りかけてくれました。

 問題は、見えることだけではなく見えていないところにもたくさんあるんだってこと。

 せめて、この作品を、一人でも多くの人に広めていきたいと思います。

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orkesutora2.jpg 時代の流れは時として、その国や土地固有の大切な文化を破壊してしまうことがあるけれど、ヨーロッパの歴史を振り返ってみると、特に文化の創造と破壊と再生を繰り返してきた歴史であるように思われます。
 権力者は、その力を誇示し維持するために、自らの意に沿わない過去、特に伝統的なものを否定し、その伝承者を抹殺してしまいます。

 この映画を観て知ったのですが、ブレジネフ時代のソ連でも、ユダヤ人の音楽家やそれを擁護するロシア人たちが排斥されていたそうです。それほど昔とは思えない時代にあってこのように非人道的なことが平気で起こっていたとは・・・。同じことは文化大革命時代の中国でも起こっていたようですが、近くにあって遠すぎる国であったこのような国家の事は最近になるまで本当に分からなかったわけです。

 いずれにせよ、権力者の都合によって芸術や文化を破壊することの罪深さを、私たちは肝に銘じて、決して繰り返さないようにしなくてはなりません。

 ということで、「オーケストラ!」ですが、ブレジネフ時代のボリショイ交響楽団を舞台に、弾圧された音楽家たちの一発大逆転の成功譚を、ユーモアを交えながら感動的に描いています。

 ドン底に突き落とされた音楽家たちは、楽器がこなせる市井の名もなき庶民になっているわけで、それぞれに日々の生活に追われながらたくましく生き抜いているのです。そんな彼らが、人生の”ラストチャンス”で見せるしたたかさは、芸術に対する純粋な思いとともに”どっこい生きているぜ”という人間の強さが伝わってきて、観ている私たちの心にも勇気を与えてくれます。

 劇中に奏でられる名曲の数々。特にエンディングの演奏は感動的です。本物の芸術・文化はいかに破壊しようとも必ず再生するものなのです。

 本国で大ヒットしたということがうなずける素晴らしい映画でした。

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oosikamura1.jpg
 本当に楽しい映画でした。

 この役者たちの何と素晴らしいことか。その芸域の広さと深さには感嘆するばかりです。観る者の心をくすぐるかのごとく、一朝一夕には到達できない芸の境地を披露してくれていました。嬉しくなってしまいます。

 原田芳雄、大楠道代、岸部一徳、石橋蓮司、三國連太郎・・・。なんて個性的で魅力的な面々。昭和映画史を語るときに決して外せない人たちですね。20年前、いや30年前であれば、さぞや前衛的で過激な映画が作られていたであろうこのキャスティング。そこに懐かしい小倉一郎やでんでんが見事に絡んで、何とも大らかで微笑ましいご当地映画を作ってくれたことに感謝したいですね。この人たちの前では佐藤浩市も松たか子もひよっこ扱いで、芸の修業をさせてもらっているようなものです。2人ともそうした思いなのか、嬉々として若造を演じているところがまた嬉しいですね。わたしの頬は、終始緩みっぱなしでした。

 これが原田芳雄の遺作になるのだとか。100本以上の映画に出演し、圧倒的な存在感で松田勇作の憧れでもあった彼の最後の作品が、このような心温まる優しい映画であったということは、彼自身の人生そのものを象徴しているように感じられます。
 一見、強面でとっつきにくそうな彼の下には、たくさんの役者たちが彼を慕って集まってきていたそうです。決して強制ではなく、本当に彼の人間性を慕って集まってきていたのでしょうね。そこに役者原田芳雄の神髄が見て取られ、そうした役者人生の境地がこの作品に見られるように思います。

 原田芳雄亡き後の日本映画界。きっと何かが変わってしまうと思いますが、彼の意志は多くの役者たちに引き継がれ日本映画界の底流をいつまでも流れていくのだと思います。

 原田芳雄が人生の最後にわれわれ映画ファンに披露してくれた”別れの宴”のごときこの映画、心の底から楽しく味わわせていただきました。

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yaminoressha2.jpg これが現実なのであれば、この列車は一体どこに向かって走っているのだろうか。

 アメリカに行けば幸福が待っているなんてことを信じている人は、さすがにもう何処にもいないだろうけど、それでも命を懸けても国境を越えようとする人たち。アメリカに夢があるかないかなんてことが問題ではなくて、あまりにも夢のない現実が問題なのか…。

 列車の屋上から山上に見えるキリスト像に祈りをささげる移民たちの姿が描かれていましたが、絶望的な状況にあってもすべては神の思し召しとして受け入れることができるのでしょうか。

 やり切れなさと閉塞感と…。彼女の未来にせめて微かな光を感じたいと願いつつ観終えた時に、では日本の未来に光はあるのかとふと考えて、我々の終着駅を思わずにはいられませんでした。

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boronya2.jpg どの映画を観ようかと考えるとき、好きな監督や役者の作品である場合は除いて、前評判や受賞状況が大きな判断材料にあることは言うまでもありませんが、やはり”直観”のようなものが一番大切であるように思います。
 ポスターやチラシから映画全体の雰囲気をつかみ、今の自分に合っているかどうか…。レンタルビデオ屋さんに行って、DVDのジャケットで判断するのもこの類ですね。思えば、かつてレコードを買うときにも同じ作業をしていたなぁと思います。LPレコードのジャケットを見て衝動買いしてしまったことが何度あることか。でも、ほとんどの場合後悔することなく、むしろ自分が知らなかった世界の扉を開けてくれたような気がします。
 そんな時、もう一つ大きな影響力を持っているのがタイトルですね。どんなに素晴らしい映画も、タイトルが陳腐だと観る気がしません。逆にタイトルに惹かれて観た映画もたくさんあります。ただ、これは失敗することもよくありました。邦画はともかく外国語映画の場合、映画会社の誰かがつけているのであろうタイトルは、本当に出来不出来に差があります。だから、原題のままにすればよかったのにと思う作品の何と多いことか。
 一方で、私の大好きな作品の一つ「ランボー」などは「First Blood」というタイトルであれほどのヒットをしたとは思えません。現に、アメリカでも「RAMBO」というタイトルに改められているそうです。

 そこで、「ボローニャの夕暮れ」です。
 原題を訳すと「ジョバンナの父」ということなのだそうですが、こちらの方が映画の内容にはあっているように思います。まさにジョバンナの父の物語です。でも、それじゃぁ観る気になれなかったでしょうね。
 ボローニャという地名が醸し出す異国情調に加えて夕暮れという言葉が持つ郷愁。騙されてはいけないと思いつつも、つい惹かれてしまうわけです。DVDのジャケットもまさにそのあたりを狙ったつくりになっているわけで、気弱になっているときにこれを手に取ってしまうと、つい観てしまうといった…(笑)。
 結局、まんまと観せられてしまいました。

 感想は、ジャケ買いは怖い…といったことでしょうか。決してつまらない映画ではありませんが、期待していたものとは少し違っていたので戸惑ってしまいました。今、観たい作品ではなかったということです。そこが少し残念でした。

 でも、当時のイタリアの雰囲気を楽しむのであればなかなかいい作品であると思うし、ある程度の予備知識を持って観たのであれば、きっともっと楽しめたのだと思います。同時代のドイツを舞台にした映画「白いリボン」と比べて観ると、さらに楽しめるかもしれません。

 結局、勝手な思い込みで観ると痛い目に合うこともあるということでしょうか(笑)。でも、そうした思い込みや”直観”がなくては、いい映画にも巡り会ませんね。観て損をする映画もありません。今は合わなくても次観た時は感動することだってあるのです。
 そんなことをあれこれ考えさせてくれた作品でした。

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shodou1.jpg こういう作品を”ご当地映画”というのでしょうか。これまでにもたくさん作られてきたと思いますが、地方の高校の部活動を題材にしているものが多いように思います。
 共通しているのは、地方が舞台であることと、マイナーな部活動が題材になっていること。そして、その多くが実話をもとにしていること。そのあたりが共感を呼ぶポイントになっているのではないでしょうか。
 運動部系でまず思い浮かぶのが「ウォーターボーイズ」。そして、「シムソンズ」。前者はTVドラマ・映画ともに大ヒットしました。後者もなかなかいい作品だと思います。ともに、目の付け所がよかったように思います。「スマイル 聖夜の奇跡」も、私は好きです。また、メジャーな野球を題材にしている「ROOKIES」もこの括りに入れてもよいとすると、この手の作品で近年もっとも成功した作品と言えると思います。
 文化部系も頑張っています。「スイングガールズ」なんかが代表作と思いますが、これは「ウォーターボーイズ」の二番煎じ的で個人的にはいま一つだったのですが…。でも、この映画から素晴らしい女優が多く育っていることからすると、価値のある作品であるとも思います。他に「恋は五七五!」なんていう面白い作品もありました。同じ四国・愛媛を舞台にしている点でも「書道ガールズ」に通じるものがありますね。四国つながりで「阿波DANCE」っていうのもあるんですが、「シムソンズ」のスタッフが2匹目のどじょうを狙って失敗したというなんともみっともない映画でした。
 この「書道ガールズ」は、やはり実話にヒントを得て作られたということですが、それが良くも悪くも映画全体を規定してしまっているように思いました。実話の持つ感動性とそれ以上には作れないジレンマと…。これはこの手の作品では避けては通れない問題でしょうが、それを克服した作品がオリジナリティーを持った映画として成功するのではないでしょうか。
 成海璃子はやっぱり面白い女優ですね。彼女を見ているだけで飽きません。これからどんなふうに化けてくれるのか、楽しみでなりません。主役を張れるだけの”何か”を彼女には感じます。
 実話がベースという縛りがあるのでしょうが、もう少し物語をしっかり作って欲しかったように思います。ガールズたちひとり一人の背景が希薄で、ラストの感動には何かが足りなかったような気がします。
 しかし、近年”書道パフォーマンス”を各所で見かけます。それに一役買ったこの作品は、”ご当地映画”としては大成功なのかもしれません。

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