青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

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my name is khan1 とてもコメントしにくい映画ですね。でも、私は好きです、この映画。
 
 全くの予備知識なしで観たもんで、驚きや戸惑いも多少はありましたが、観ている間も、観終えた時も、そしてしばらくたった今でも、温かな気持ちにさせてくれる何かを持った映画だと思います。

 発達障害のある一人の男の人生・・・。これだけで大きなテーマを持った作品だといえます。障害をテーマにした作品は、これまで幾度となく作られています。また、名作も多いように思います。この作品も、大きくくくるとその一つになるのでしょうが、それだけではない要素がもう一つあるのがこの映画最大の特徴だと思います。
 もう一つのテーマ。アメリカ社会におけるイスラム教徒の存在。というか、イスラム教徒として、アメリカ社会でいかに生きていくかということ・・・。
 9.11以降、これは厳しい問題ですね。日本にあっても、イスラム系の人たちの存在というのは他とは違った微妙な空気を生み出す要素を持っているように思います。ましてや、アメリカではどうなのか?想像に難くありません。ただ、現実にどうなのかという情報は極めて乏しいのですが。
 
 イスラム教徒でアスペルガー症候群の中年男性が、アメリカで生きていくということがどういうことであるのか。ブッシュ大統領からオバマ大統領の誕生へ・・・変わっていくアメリカ社会を背景にさまざまな課題が私たちに提示されます。その一つ一つを考えさせながら、ラブストーリーという側面も持つこの作品、インド映画独特のサービス精神をギリギリ抑制しながらも所々でちょっとやりすぎるご愛嬌もありながら、最後まで一気に見せてくれます。

 主演のシャー・ルク・カーンとカージョルが素晴らしいですね。特にカージョルが魅力的で、他の作品が見たくなりました。

 決して完璧じゃない、ダンスなし、ちょっと長めのインド映画ですが、十分に楽しめるとともにいろんなことを考えるきっかけにもなると思うので、みなさんにお薦めしたいと思います。そして、みんなの感想が聞きたいなぁと、そんな気にさせる映画でした。

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permanentnobara2.jpg もし、この映画の主人公が菅野美穂ではなかったら・・・。

 西原恵理子原作の映画はこれまでに何作か作られてきました。私も「ぼくんち」「女の子ものがたり」を観ましたが、TVで語られる彼女の話ほどには面白くなかったように思います。西原漫画のファンではない私が漫画との比較はできないのですが、映画的に成功している作品はこれまで無いのではないでしょうか。彼女の実人生があまりにも波乱に充ち劇的でもあるので、どうしてもそれを描けば面白い作品になると思われるのでしょうが、現実以上のドラマは作れないんでしょうね。

 この作品でも、個性的な人物が主役の”なおこ”を取り巻き、さまざまなエピソードを繰り広げるのですが、もうひとつ面白くありません。原作では、きっと面白いのでしょうが・・・。
 出演陣も夏木マリや小池栄子、そして池脇千鶴などが熱演しているのですが、”パーマネント野ばら”に集まるおばちゃんたちの毒気にペースを乱されたのか(笑)、全体としてのバランスがいま一つでしっくりきていません。
 結果的に、主人公の哀しみを際立たせるはずの背景部分のドラマが中途半端になり、作品全体の構成を危うくさせているように感じました。

 しかし、ここで菅野美穂です。彼女が演じるとどうしてこんなにも可愛らしく切ないのでしょうか。そして、そこに佇むだけでその人物の背景を浮かび上がらせる演技力。きっと、自分が演じるべき人物のことをしっかりと理解しているからなのでしょうね。
 この作品でも、菅野美穂の場面になるとぐっと画面が締まります。だから、背景の描き方が不十分でもラストまで見せてしまうのです。そして、私の心は鷲掴みに・・・。

 NHKドラマ「坂の上の雲」でも圧倒的な存在感を見せている菅野美穂。これまで映画では成功と言えるほどの作品には恵まれていませんが、これからの日本を代表する映画女優になることは間違いない、是非そうなってほしいと願っています。

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gaku1.jpg 原作を読まず、山に対しても特別な思いを持たない私のような者が、果たして楽しむことができるのだろうと思いつつ鑑賞しました。結果、十分に楽しめるとともに、原作にも山にも興味を持つことができました。それだけで、評価できる作品だといえるのではないでしょうか。

 とにかく、スクリーンいっぱいに映し出される壮大な山の景観には心を奪われますね。こんな景色を見ることができるのなら一度山登りに挑戦しようかなぁ等と考えながら観ていたわけですが、そんな風に安易に考える輩がいるから山岳救助隊が必要なのだと気づかされる展開に、これまた簡単に反省。でも、それほど山の美しさと残酷さがよく描かれていたように思います。

 この作品、原作のファンが観ればどうなのでしょうね。「のだめカンタービレ」のような成功例もありますが、小説以上に漫画の実写映画化は難しいと思います。どこまで原作に忠実に作られているのでしょうか。知人に原作をお借りしているので、これから漫画を読んでみようと思いますが、漫画を読むと評価が変わるかもしれませんね(笑)。

 映画本編とは関係ないのですが、この作品を観ながら考えていたのは、長澤まさみはまた不当に低い評価をされるのだろうなぁ…ということです。「世界の中心で、愛をさけぶ」で若手トップ女優となって以降、作品に恵まれないこともあったと思うのですが、期待や話題先行で評価は下がる一方であったように思います。それなりの出来であっても期待ややっかみが大きすぎるためでしょうね、バッシングを受けてしまう。この状況、かつてジャイアンツの4番を打っていいた当時の原辰徳に重なって見えるのは私だけでしょうか。
 しかし、長澤まさみはやはりいい女優だと思うんです。今回は椎名久美という女性を魅力的に演じられていました。こういう役って案外難しいと思います。演技過剰になると臭くなってしまうし、でも、それなりに頑張った演技をしないと見栄えがしないし。彼女はそのあたりの微妙なバランスをちゃんと心得ているように感じました。

 その他、小栗旬もよかったですね。彼の作品では「キサラギ」に次ぐ好感度でした。

 今年を代表する邦画…とまでは言えませんが、作品全体から誠実に作ろうという意欲が伝わってきて、観終えた時に何故か清々しい気持ちになれた、ちょっと人に薦めたくなる映画でした。

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siroiribon1.jpg 映画のエンディングにおいて、一瞬気を緩めてしまったらいつの間にか終わっていました・・・(苦笑)。結局、すべての問題を観客に丸投げ状態したままの終わり方には面喰ってしまいましたが、他のレビュー等を読むと、どうもこの監督の手法のようです。そういう映画に慣れていない私としては、もう一度見直して整理しなくてはなどと考えても見たのですが、もう一度この物語を見直す気には正直なれませんでした(笑)。

 物語と表現しましたが、そもそもこれは物語として成り立っているのでしょうか。第1次世界大戦前夜のドイツの村に起こった些細な出来事を綴った内容ですが、それぞれの出来事や登場人物がどのように関連しているのか等は観客が勝手に考えなさいといった描き方なので、語り部的な役割の教師の立場から覗き見ているだけのようにも思われます。そして、観客が寄り添うべき教師の考えももう一つ伝わってこないために、どのように観ればよいのかと戸惑うばかりです。

 ただ、物語性を無視し、登場人物の人生について考えることをやめれば、面白く見ることができるかもしれません。

 不勉強な私にはよくわからないところなのですが、第1次世界大戦に突入する頃のヨーロッパ(特にドイツ)はこのような雰囲気だったのでしょうか。現在のドイツのこともよく知らないので比較もできませんが、ずいぶんと閉鎖的で権威主義的で差別的・・・、とても息苦しい社会であったのかと思えました。
 ”白いリボン”に象徴される権威主義的で抑圧された社会。一見、貴族、教会、医者といった権威が村の秩序を守っているように見えますが、それぞれの人物にそれだけの魅力も能力もなく、旧態然とした村の仕組みによってかろうじて守られている権威では、もはやコントロールができない状態になっているようです。
 その結果引き起こされる数々の事件。それらは結局何ら解決されません。いや、解決しようとするとかえって辛うじて保たれている村の秩序が崩壊することを知っているから、誰もそれに深く立ち入ろうとしないのかもしれません。沈黙こそ金なのでしょうか。
 でも、子供たちはそうはいきません。決して純真だからとは言いたくありませんが、世の中の複雑な計算がまだできない子供たちのとる行動は、とても単純です。単純さゆえに、大人たちは戸惑います。また、コントロールがとても難しい場合があります。そこで、鞭とリボン・・・となるわけですね。リボンの白さがとても押しつけがましく権威的で吐き気を催します。
 当時のドイツの村々では、こうした閉塞感が充満していたのでしょうか。その突破口が第1次世界大戦であり、その後のヒットラーの台頭へと・・・。古い権威が崩壊し、新たな権威の再構築が試みられ、そしてそれも否定されていく。そうした激動の時代へ突入していく直前の狂気じみた静けさ、そんな時代の空気を感じる映画なのでしょうか、この作品は。

 モノクロの美しい画面と抑制された演技はとても見ごたえがあり、謎解きの面白さも少し味わえるこの作品は、決して誰にでもお勧めできる映画ではありませんが、いろいろなことを感じさせてくれる良い映画であると思います。でも、もう一度見たいとは思えません。やはり、典型的な現代の日本人である私には理解しがたい内容であり、あえてもう一度見直して何としてでも理解しようとも思えませんから。

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