青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

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tokikake1.jpg 私が小学生の時に「タイムトラベラー」が放映されました。少し怖かったような印象が残っています。あまり、ちゃんとは見ていなかったのでしょうね、それ以上の記憶はありません。ただ、ケン・ソゴルという名前だけは今も鮮やかに記憶しています。この名前を聞くだけでドキドキするのは何故でしょうか?また、こんな風な気持ちになるのは私だけでしょうか?

 大学も卒業するころに「時をかける少女」を観ました。大林映画の大ファンであった私は、当然この映画が大好きになりました。ビデオレンタルも始まったころだったので、何度繰り返し見たことでしょうか。行ったこともない尾道の坂道に、故郷に似た感情を抱くほどです。

 そして、5年ほど前に見たアニメ「時をかける少女」。アニメとして再映画化されるとは思いもよりませんでしたが、とても素晴らしい出来にオリジナルのファンも大納得でした。

 今回は、正直少し見るのを躊躇していました。実写で、あのオリジナルの世界観を超えることは不可能であるように思われたからです。爽やかでありながら何処か切なく、未来を描きながらなぜか懐かしい・・・、原田知世とともに私にとっては完璧に完成された世界が「時をかける少女」にはあるわけですから、続編を作ること自体が暴挙のように思われるわけです。

 でも、今回この作品を作ろうとした人たちは、そんなファンが沢山いることは百もご承知ですよね。それでも作ろうっていうのですから、相当な覚悟で作ってるわけで、我々のようなオールド・ファンの心理も心得ている本当によく考えられた脚本であると思いました。むしろ、この作品はずっと「時をかける少女」を愛し続けてきた人たちこそが味わえる、巧みな仕掛け満載の映画のようにも思えました。

 キャスティングがいいですね。仲里依紗はアニメ版の時もよかったですが、典型的な現代の若者像を演じるとともに、昭和の風景にも見事に溶け込むことができていました。そして、中尾明慶が1970年代の純な若者を見事に演じていました。アパートでの2人のやりとりや8ミリ映画製作のくだりなど、当時青春時代を送っていた、特に映画青年であった我々にはたまらなく懐かしく切なく、嬉しい仕掛けでした(笑)。
 母親役の安田成美もよかったですね。彼女なんかも私たちには自動的に郷愁をそそられる存在であるわけです。でも、やっぱり原田知世と尾美としのりに出て欲しかったなぁ。
そして、深町一夫・・・いやケン・ソゴル。石丸幹二という劇団四季出身の役者のようですが、力量を備えながらあまり一般的には知られていない役者(失礼)であることで、ケン・ソゴル役にはピッタリかなと思いました。やはりこの役は、謎めいていなくてはいけませんから。
 
 1970年代の描き方がよかったですね。ことさらそれを売りにしていないところに好感が持てます。さりげなく描かれる懐かし風景に、おじ様たちはニンマリです(笑)。

 先にも少し触れましたが、8ミリ映画の撮影風景は、かつて同じように映画を作っていた端くれとして、とても懐かしく嬉しかったです。あの頃は、なけなしのお金を集めてすべてフィルム代につぎ込んでいたんですよねぇ。編集機の画面に浮かぶ仲里依紗の姿には、物語に関係なく涙が出そうになりました。

 私は、あの頃に何か大切な忘れ物をしてきたように思えてなりません。でも、それが何なのかが思い出せない・・・。普段は日々の忙しさの中でそんなことを忘れているのですが、この映画はそんな思いを呼び起こしてくれました。
 もしかしたら、みんなそうなんじゃぁ・・・。
 私のクラスにもケン・ソゴルがいて、輝かしくも切なかったあの青春の日々の一コマをそっと消し去ってしまったのかもしれないなぁ・・・などと考えてしまいました。

 この作品は、単に「時をかける少女」のその後日譚を描いたというわけではなく、「時をかける少女」を観てきた私たちの過去と現在が浮かび上がってくる、私たち自身をタイムリープさせるという仕掛けが巧みに施された、ラベンダーの香り漂う映画であったわけです。

 いや、参った。私はつい「時をかける○○○」になってしまいました。


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