青空侍のシネマ徒然日記

映画や音楽について、徒然なるままに・・・

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
karafuru3.jpg 生きることの意味を問う映画は多いと思います。いや、全ての映画はそのために作られてると言ってもよいのではないでしょうか。表現するということの衝動の根元にあるのは、”生”と”死”に対する答え探しにあると考えます。

 「カラフル」。
 
 このタイトルで作者が伝えようとしている思いは・・・。

 ”自分はこの世に存在してもよいのだろうか”という疑念を抱いたことのある人は多いと思います。というよりも、その答えを探し続けることこそが生きるということであり、その長い旅を人生というのではないでしょうか。

 何かにひたむきになっている時はそうした疑念を抱く余裕もありません。ほとんどの人が、人生の大半でそうした時間を重ねているように思います。
 でも、時々、人はそのことを思い出します。ふと気がつくと、自分を取り巻く世界にあって自分という存在の何と曖昧なこと・・・。”自分って何?”と自問自答。答えなんて見つかるはずもありません。人類総がかりになってこれまで考え続けてきたこの問に対して、唯一絶対的な答えを示すことが出来た人なんていないのですから。
 
 カラフル。

 ”ぼく”が辿り着いた答え。
 これでいいかなぁ・・・。これでも、いいかなぁ。

 ”自分はこの世に存在してもよいのだ”と思えた瞬間、身体中に生命がいっぱいに膨らんでいくような感覚を覚えます。温かい、とても満ち足りた感じ。一瞬、いつもどこかに抱いていた不安を忘れることができます。

 ”生”の実感。
 日常の中で感じられるかなぁ。
 日常の中でこそ、感じていたいなぁ。

 原恵一監督が描いた日常は、その画風も含めてとてもリアルな物でした。全体を支配する”死”の影・・・。とても痛々しく、哀しくもありました。でも、じっと見ていると、そこかしこに”生”の喜びも感じられ、意識の中心をそちらに移すとあたたかな光がだんだん広がっていくように思いました。
 この作品では、日常をいかに描くのかということがとても重要だったのではないでしょうか。ラストに近づくほどに、ぼくの日常が観る人たちそれぞれの日常に重なっていったように思います。さすがです。見事でした。
 
 ”ぼく”がぼくであることを受け入れたとき、僕は涙が止まりませんでした。

クリックをお願いします。
にほんブログ村 映画ブログへ  
スポンサーサイト
kuuki6.jpg ”人間”として生まれるということの意味を改めて考えさせてくれました。

 人間って、結局何なんでしょうね。

 空気人形が心を持ってしまい、どんどん”人間”的な物になっていく。すると、そのまわりにいる人間たちの、人間としての存在が危うくなり、壊れた、または失ってしまった部分が明確になっていく。

 もはや日本の人間たちは、人間であることに疲れてしまったようです。こんな世界で、心を持ち続けるなんて・・・。


 それでも”人間”としてやっていかなくてはならないわけだから、みんな何とかして体裁をとり繕って生きているわけですね。空気人形の主人(板尾創路)が心を持たない相手への一方的な愛でもって自己のバランスを保っているように。隣人たちも、それぞれの方法でもって何とか踏みとどまっています。それらは全て”人間”であり続けるための、哀しくて可笑しくて孤独な営みです。

 そうか、”人間”って、哀しくて可笑しくて孤独な存在だったんだ。

 空気人形の主人は、空気人形はあくまで空気人形であってくれと頼みます。そりゃそうです、心を持っている奴がどれ程やっかいなものか日々思い知らされているわけだから。空気人形は、あくまでも代用品。自分の都合だけで、そこにあって欲しいもの。

 でも、空気人形も一つの存在なのであって・・・。

 空気人形は心を持ったことで、とっても切ない思いを抱えます。それは”人間”であることの基本の一つなのですね。自分は所詮代用品、燃やせないゴミであることを自覚しつつ、愛する”人間”の息で満たされることの喜びも知り、少しでも”人間”に近づこうと可愛らしい努力を重ねます。その姿は素直で前向きです。それに比べて、人間たちの何とみっともないこと。そうか。みっともないことも・・・。

 空気人形と人間の境界線。もしかしたら、ファンデーションで消せるほどのものなのかもしれませんね。

 それにしてもペ・ドゥナはやっぱりいい女優だなぁとか、この素晴らしさを説明しにくい(説明すればするほど誤解されそうで)映画だなぁ・・・なんて考えつつ、今日もまた”人間”としての体裁をとり繕っている、燃えるゴミの一つなのであります。


クリックをお願いします。
にほんブログ村 映画ブログへ  
bokurano6.jpg オヤジたちの夢物語かなぁ。だから、ちょっと照れくさくって切ない。

 もし、自分が同じような境遇になったとしたら、いったい何をするだろうと考えました。う~ん、昔の仲間を集めて映画を作るかなぁ。

 観る前は、大して期待していませんでした。よくあるパターンだし、音楽物は難しいし、竹中直人だし・・・(苦笑)。「ま、こんなもんだろう。」なんて自分自身を納得させるような結果が見えているような気もして。でも、それでも観てしまうのは、こんなパターンが好きなんでしょうね、それと竹中直人も(笑)。

 とても良かったです。

 一番よかったのは、竹中直人が弾ける手前で我慢の演技をしていたところでしょうか。結果、映画全体に説得力があり、とても共感できました。宅麻伸も見直しました。島耕作しか出来ない役者だと思ったいたのですが、いい味出していました。※まぁ、基本的には島耕作でしたが(笑)。その他、脇を固めている役者たちが、みんな楽しそうに演じていて、気持ちが良かったです。

 それと、やはり音楽ですね。奥田民生が音楽アドバイザーとして、映画の土台をしっかりと作ってくれています。劇中歌「僕らの旅」は、なぜか懐かしく、思わず口ずさみたくなるようないい曲です。それをまたシーラカンズが”適度に上手”に演奏するもんだから、嬉しくなってしまいます。

 こんな映画はヒットはしないんでしょうね。でも、何かの弾みで観てしまった人は思いがけない拾い物をしたような得した気分になれると思います。だから、私の周囲の人に、ちょこっと宣伝していこうと思います。幸せのおすそ分けですね。そうしたいなと思わせてくれる、佳い作品だと思います。

クリックをお願いします。
にほんブログ村 映画ブログへ  
siawaseha.jpg とってもお洒落で、気が利いていて、気持ちのよい映画ですね。

 人生の喜びや悲しみを楽しい歌や踊りを織り交ぜて描く、古き佳き時代の映画といった作品でした。こういう作品を、1年に1度は観たいものです。

 「コーラス」のスタッフが作った作品だったんですね。主役も同じジェラール・ジュニョ。あの映画もよかったのですが、私はこちらの方が好きだなぁ。
 第二次世界大戦前夜の閉塞感漂うパリを舞台に、劇場の存続に賭ける劇場関係者の熱い思いと一度は壊れてしまう家族の再生が、素晴らしい歌と踊りに彩られて優しく温かく描かれていました。

 この映画を観て、嫌な気持ちになる人なんていないでしょう。

 歌手志望の娘・ドゥースを演じたノラ・アルネゼデールが素晴らしいですね。歌もよかったし、ただに美しいだけでなく何とも憎めないキャラが今後を期待させてくれます。まだ二十歳だとか。大注目の女優誕生です。

 決して大作ではないけれど、映画人の良心を感じさせてくれる素晴らしい映画です。
 三谷幸喜が志向しているのも、こうした作品じゃないのかなぁ・・・。日本映画でも作って欲しいですね、このような良心的な作品を。

 ただ、一つだけ注文させて欲しいのはタイトル。もっと小粋なタイトルを考えられなかったのかなぁ。タイトルだけがお洒落じゃなかったと思います。

クリックをお願いします。
にほんブログ村 映画ブログへ  
kokuhaku2.jpg

 期待が大きすぎたのかもしれません。現在の日本の映画監督の中で最も信頼できる監督の1人である中島哲也監督の作品だから、きっといい作品だろう・・・、また何か驚かせてくれるのでは・・・等と勝手に決めつけていたようにも思います。

 「告白」

 共感しにくいなぁ・・・というのが、観ていたときの率直な感想です。自分の置き所がない。そして、ちょっとつまらない。

 ”悲しみが浅い”・・・・からかな。

 原作は読んでいません。だから、比べようもないのですが、映画「告白」では、個々の悲しみがとても独りよがりでありきたりで幼稚だと感じました。だから、映像に力があるほど感情と遊離してしまって、こちらの身の置き所がなくなってしまうのではないでしょうか。

 でも、何だかんだいって最後まで見せてしまう演出力はさすがですね。観客全員、固唾をのんでスクリーンを見つめていました。ただ、見終えたときの反応は微妙でしたね。今ある感情をどう処理してよいか分からないといった戸惑いが感じられました。「何だったのかな・・・?」っていう感じです。

 この映画、何が描きたかったんでしょうね?

 何かを読みとろうと覗き込んでみると、思いのほか底が浅くてガッカリ・・・なんてことにならないように、これ以上考えることはやめにしようと思います。

 中島監督。次回作、期待しています。

 クリックをお願いします。
にほんブログ村 映画ブログへ  
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。